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「チェルノブイリ・ハート」「あしたのパスタはアルデンテ」

「チェルノブイリ・ハート」
2003年アメリカで制作されたチェルノブイリのその後を取材した2本の短編ドキュメンタリー映画。
前半は取材の時点で事故後16年のチェルノブイリ周辺、ことに子どもたちを保護、治療している施設や病院に焦点をあてて取材。タイトルのチェルノブイリ・ハート、とは、穴が空いたりの欠陥が原発事故ゆえに生じた心臓の謂。体内被曝による遺伝子の欠損で心臓、肺、腎臓などに異常がもたらされる。脳が頭蓋に収まらないで外に出ている男の子、同様に体内に収まるべき臓器が体外に露出していまっている女の子もいる。心臓病の子どもたちの中には手術による回復が見込まれる子どももいるのだが、肝心の手術ができる体勢が整っていない。アメリカからの医師団が13人の子どもたちに心臓の手術をする場面がでてくるが、その病院ではまだ300人の手術を待機する子どもたちがいるという。待つうちに幼くして命を奪われる子どもたちがいるということだ。病院の医師の女性が、「わからないと思う。でも少しでも誰かにふれられたという思いを残してやりたい」と新しく病院に入ってきた子どもたちを抱きしめ、どんなに世話をしてやっても、食べさせてやっても、少しも成長しない女の子をぞんざいに扱う看護士に「もっとやさしく接してあげて」と声をあらげた場面に心うたれた。
後半は爆心地から3KM、強制撤去で生まれ育ったアパートを出ざるを得なかった青年が、自分の家を訪ねた時の様子をつぶさに追ったもの。10歳だと、そこで何をしたかも覚えているし、生きてきた痕跡も留めている。親を手伝って張った壁紙、ドアに描いた絵、そして1986年のカレンダー。そのカレンダーをむしり破る気持が伝わってくる。

2度とあってはならない事故だった筈のチェルノブイリ。当時5歳と2歳の子どもたちを抱えた身には人ごとではなかった。なのに、天災が発端だとは言え、事故は起きてしまった。これから、を問う時、政治や経済の都合などでなく、被爆のもたらすことにまっすぐ目を向けて考える人たちが増えていかんことを願います。

チェルノブイリ・ハート公式サイト

「あしたのパスタはアルデンテ」2010年 イタリア 監督:フェルザン・オズペテク 

はちゃめちゃで楽しいイタリアの大家族の映画と思いきや、違いました。

想像の源は「月の輝く夜に」。大好きな映画です。あ、ひとつ共通点がありました。兄、弟の運命が逆転する展開。

「あしたのパスタはアルデンテ」ってタイトル、これってあれやこれややっかいなことが生じても、明日になればことはいいゆで加減に収束するってことなのかしら?

祖母の代に築かれ成功を収めたパスタの会社が存亡の危機に直面、合併交渉にローマに住む孫が呼ばれたところから話ははじまる。

でも、その前に、一見、どんな繋がりがあるのかわからない映像が映し出される。それはウェディング・ドレスっを身にまとった祖母。折々同様の映像が挟み込まれていき終盤近くになると、物語全体とのからみがわかるようになっている。

創業者であるおばあちゃん、2代目の息子夫婦、そして孫二人。社長就任を目前に控えた長男とローマからやってきた次男、そして叔母、嫁いだ妹の一家が一堂に会した晩餐会。
ここで、ゲイであることを告白して一家の手枷足枷から逃れようと画策、兄にだけは先にそのことを告げていた次男だったが、計画を実行しようとしたまさにその時、兄もまたゲイであることをカミングアウト。
父親は、あまりのショックに「勘当だ」と兄を追いやった後、発作を起こして倒れてしまう。
根が優しい弟は、もう自分のことを言うに言われない状況に追いやられる。「自分もまたゲイだと言えば親父は死んでしまう」と。
余儀なく、共同経営者ともに会社をまかされることになった次男だが、親に嘘をついて大学では経営ではなく文学を学んできたし、小説家になるのが夢。
祖母にとってはパスタの仕上がりを確かめるために一口食べてみるのが、この上ない幸せだったが、どんなに懸命に経営に携わろうと努力してもそうしている自分になじめない。

「他人がのぞむ人生なんてつまらない」何もかもお見通しの祖母が発する含蓄ある言葉に励まされて次男は自分を生きることを選ぶ。
劇中劇のようにずっと差し挟まれてきた映像は、祖母の夫の弟との叶わなかった恋の顛末。
兄も叔母も、そして共同経営者の娘で一時次男と共に働くことになるアルバも、叶わぬ恋を抱えてこれからを生きることとなる。
祖母の言うように「叶わない恋は一生終わらない。」心の内にかかえこんで「一生続く」ことになるのだろう。

誰しも、これほど劇的な設定ではないかもしれないけれど、叶わぬ思い、秘めた過去をかかえもった自分と折り合いをつけながら、自らを損なわないよう日々をしのいでいくのでしょう。
かかえ持つ、ということを、決して重い荷物を抱えてしまったとは受け止めてこなかったおばあちゃんがすてきです。
甘美なだけではない思いをひとり抱え持つ、という選択が、人に深みと度量を与えてくれるのだと思います。













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コメント

こんばんは!なによしです。
チェルノブイリ・ハート・・・
甲状腺異常の子が増えているという現実・・・沢山の疾病をもたらした原発事故、これ以上犠牲者が増えないための映画なのだな、とひしひし感じます。被爆者の悲惨さも、文から伝わってきます。
これ以上あってはならない事故です。
by: なによし * 2011/10/26 00:52 * URL [ 編集] | page top↑
本当に
内部被曝によってどういうことになるのか、ことに子どもたちに甚大な影響をもたらす、ということをもっともっと多くの人々に見聞き知ってほしいと思います。
by: m. * 2011/10/26 08:14 * URL [ 編集] | page top↑

こんばんは^^

チェルノブイリと福島と同レベル7が怖いですね。
20年後を考えると怖い・・・
その時、やっと原発の怖さを思い知らされることとなるのでしょうか?!

【あしたのパスタ・・・】ホント、素敵なおばあちゃまでしたね^^v



by: ナナハンナ * 2011/10/26 19:51 * URL [ 編集] | page top↑

ナナハンナさん
ご訪問ありがとうございます。

色も匂いもなく体内に留まり悪さをし続ける放射能についての認識が唯一の原爆投下国日本だったのに一般的にはこれまで余りなかったし、福島を経てもまだ神経質にかんがえつめるな、という空気があるように思えます。

夕方、ナナハンナさんのブログの日本映画と洋画のところをずっと遡って読んでいました。「観たい」思いだけで上映期間が過ぎてしまった映画について余りにたくさんコメントされていてDVD貸し出しリストに入れる映画の一大リストができてしまいました。

またおじゃまさせていただきますね。
by: m. * 2011/10/26 22:07 * URL [ 編集] | page top↑

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