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この夏いろいろその5 「エリザベート」

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1854年、オーストリア、ハプスブルグ家の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世に嫁いだエリザベートの生涯を、彼女に魅入られ、その命を永らえさせてしまい、常につきまとうように彼女の側にいる黄泉の帝王トート(=死)と、彼女を暗殺、11年牢屋にとじこめられたものの死刑とはならず自殺をしたが、その暗殺理由を問いただす声に、死後も脅かされ続けるルイジ・リキーニを登場させることによって、物語性の高い音楽劇といった感じのミュージカルとして見せてくれる「エリザベート」。今年から来年はじめにかけての公演で、700回を超える実績が納得できる舞台でした。
この作品、トートの側からとらえた物語として演出された宝塚での舞台が日本初演。東宝版は、ウィーン版ミヒャエル・クンツェ、シルヴェスタ・リーヴァイのものにより近い演出となっているようです。

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エリザベートの母ルドヴィカは、バイエルン国王の娘として生まれ、バイエルン公爵の嫁ぎ、1937年にエリザベートが誕生。その姉ゾフィーはオーストリア皇帝に嫁ぎます。18歳で実務能力のなかった父に代わり皇帝となった息子フランツ・ヨーゼフは、彼女の意のままに政務をこなすこととなります。
そんな背景の中、母と叔母の画策によってエリザベートの姉と、フランツ・ヨーゼフのお見合いの席に同席したエリザベート。姉はまったく眼中になく、エリザベートを見初めるフランツ・ヨーゼフ。
田舎の公爵家に生まれ、人生を謳歌する自由主義者の父を愛し、父のようになりたいと願った少女には、過酷な現実が待ち受けています。
自分の生んだ子どもも自分の手で育てることができない。皇太后の意のままに動く夫と心通わすこともないままに、皇后としての公務を怠り、おしのびで旅の日々を過ごします。ハイネの詩を愛し、自らも詩を残したエリザベート。その詩は、死への憧憬の色濃いものでした。皆に望まれた男の子を出産した21歳の頃には、夫との関係も最早修復のできないものになりつつありました。ミュージカルの中で、皇太后の画策によって、夫が女に手を出すことになるのもこの頃のことです。

「パパみたいになる」と言って、木に登り、野山を歩いていた、天衣無縫の少女シシィ(エリザベートの愛称)は、シシィのままでいられなかった。
時代に、出自に、皇太后に、翻弄され、それでも貫こうとした「わたし」。扇で顔をかくし、従者を従えておしのびで出歩く日々に一瞬でも、「わたし」が「わたし」らしくのびのびと息をし、少女シシィの頃の憧れの時を過ごしていると実感したことがあったのでしょうか?そこにつきまとっているのが、トート=死、である、というこのミュージカルの仕立てに既にその答えが用意されているようです。

涼風真世主演、ミヒャエル・クンツェ、シルヴェスタ・リーヴァイのコンビによる「マリー・アントワネット」
を昨年大阪で観て、ウィーン発のミュージカルに、ブロードウェイやウェスト・エンド発のものとは違った魅力を感じました。涼風や、山口祐一郎の歌唱力、演技力、舞台美術や衣裳に支えられて、濃厚な物語性を持った音楽劇を堪能しました。

「エリザベート」は名古屋公演もあるということで、ダブル・キャストが組まれていましたが同じ涼風、山口の組み合わせで、鑑賞。涼風は、「マリー・アントワネット」同様、苦渋に満ちた後半生を、演じきり見事。その楚々とした風情との落差に昨年は驚きました。山口トートの存在感は圧倒的。それにしても、リーヴァイの曲を歌うのは、むずかしいでしょうね。耳に心地よいミュージカルナンバー、というのとはひと味違った素敵な曲の数々なのですけれど。終わっても容易に口ずさめない。
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