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7月末、日本近代文学館が毎年夏催していて、今年45回と回を重ねている「夏の文学教室」の1コマをめざして東京へ。
今年のテーマは「東京」をめぐる物語Part2。
めざす1コマの演題は「東京の縁(へり)」。講師は堀江敏幸さんでした。

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縁、周縁に惹かれ、こだわり、その意味を問い続けてきた堀江さんが、「東京」と「神奈川」を隔てる多摩川を舞台とした島村利正26歳の作品『高麗川』(未知谷 島村利正全集1)を引用しながら、外からの「変な人」や「何か」が来て、内側の内圧を高め、「何かが起こる場所」となる「縁(へり、ふち)」について話してくださいました。
デビュー作『郊外へ』(白水Uブックス 単行本の出版は白水社から1995年11月20日)で既にその周縁への愛着を語っている堀江さんならではの視点で語られた「縁」をめぐる考察は、そこにまつわる枝葉、その奥、に数えきれないようなエピソードを湛えているのだろう、ということが楽しく想像できた「もっともっと聴いていたかった」講演でした。お話の最後近くに「僕としてどうして惹かれるのか、をこれから考えていきたい。」と言われた、その「どうして」をこれからの堀江さんの作品に見出していくのが愉しみです。

余談ですが、この日のお話の中心となった島村利正は、信州高遠の出身。堀江さんの『いつか王子駅で』を読むと、(堀江さんの作品は、小説でもエッセイでもそうなのですが)いくつか「読んでみたい作品」「見てみたい絵」「聴いてみたい音楽」がでてきます。この本を読んだ人がかなりに確率で買いに走るか、図書館の蔵書検索をするのだろうな、というのが島村利正の『残菊抄』です。作中、作家の分身とおぼしき「私」が1957年三笠書房刊の『残菊抄』を入手するいきさつとその詳細な作品の紹介が秀逸で、『いつか王子駅』でを読みながら島村利正の魅力にひきこまれてしまいます。

同様に2005年2月に出版された『河岸忘日抄』(新潮社)では、ブッツァーティの『K』(翻訳では光文社古典新訳文庫『神を見た犬』所収の『コロンブレ』)を探す人があることでしょう。

本に触発されて、未知の本との出会いを重ねる幸せも堀江さんの作品はもたらしてくれます。

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