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素敵な宿題 その1

自らの裁量で過ごすことのできる時間を何に使うのか。
そういった時にこそ、と積んである本、借りてきたDVD、でも時々の状況や、コンディションもあって、懸案事項のようにかかえているものもたくさんある。
ことにこのひと月は、悲しいこと、嬉しいこと、間をおかず、一度にあって、ここにきてようやっと人心地ついた感もあり、いろいろが山積み状態。

先月、神田の萱での楽しい宴の時、次郎さんが抱え持っていた分厚い本、『本泥棒』(マークース・ズーサック 早川書房)。帯には「わたしは死神。聞かせてあげよう、本に憑かれた少女の数機な物語を。」読みたい、と思ったのでタイトルと出版社を控えさせていただいた。「今度の読書会で読む、というので買ってきたところ。面白かったら教えてあげるから。」と言われつつ、あえて。すぐに入手。読み始めたところで余儀なく中断。再度、はじめから読み出して佳境に入ったところで次郎さんから「『本泥棒』面白かった」とのお墨付きが…。

thebookthief.jpg

昨日読了。

舞台はナチスドイツ政権下のドイツ。ミュンヘン行きの列車の中で6歳の弟を亡くし、その埋葬を済ませた後、もともと2人を里子の出そうとしていた母とも別れひとりミュンヘン郊外より更に奥まったモルキングの町の里親のもとに送り込まれるリーゼル・メミンガー、9歳。
弟の埋葬の折、墓掘り人がポケットから落とした小さな黒い本『墓掘り人の手引書』、雪の中にそれを見つけ拾い、スーツケースに入れ密かに持ち帰ったことが、この重厚な物語の発端となる。

その時には字も読めず、何の本だということもわからないまま、はじめての盗みをはたらくリーゼル。

実直温厚なペンキ職人、そしてアコーディオン弾きでもある里親の父さんハンス・フーバーマン。近隣の裕福な家庭の洗濯とアイロンがけをして生計の足しにしている里親の母さんローザ・フーバーマンは、口うるさく、口ぎたないが、物語の進展に伴ってその心根は決して口をついて出てくる言葉の通りではないということがわかってくる。

弟をたった6歳で亡くしたことが9歳の少女におとす影は想像に難くない。夜ごと悪夢にうなされるリーゼルのベッドの傍らに里親の父さんハンスがいつもいてくれるようになる。おねしょがきっかけとなって隠し持っていた本の存在をハンスが知ったことで、地下室の壁を黒板代わりに、ペンキを白墨がわりにして読み書きの練習がはじまる。ローザには内緒の、読み書きの学びは夜中にうなされて目覚めたリーゼルと父さんの日課となる。

隣家の同級生ルディ、地下室にかくまわれともに暮らすようになるユダヤ人のマックス、第二の盗みを働いた時、その一部始終を見つつ、夫のいない時にリーゼルを図書室に招き入れ本を読ませてくれる
町長夫人、本と言葉をめぐるリーゼルの生の軌跡に欠かせない人たちとのエピソードの数々が「人間にとりつかれている」死神によって語られていく。

読むこと、読むことで開かれる地平、書くこと、伝えたい真実と書かねばならない必然性、聞くこと、聞くことのもたらす平穏がそこここにちりばめられている物語でした。
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