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ル・シネマふたたび

5年前にHPで「日々逍遙」として雑記を綴っていた頃、ヴァイオリン奏者のギドン・クレーメルについて書いたことがありました。(以下、緑色の部分はその時の文章の一部です。)

ギドンクレーメルは、旧ソ連、ラトヴィア生まれのヴァイオリニスト。
ル・シネマは最初に手に入れたCDです。
lecinema.jpeg

若い頃アメリカ映画に心惹かれ、行列をして手に入れたチケットで観たというクレーメルは、「映画は私にとって芸術です。この芸術の巨匠たちから私は音楽のインスピレーションも与えられています。」とル・シネマのライナーノートに書いています。
このライナーノート、冊子になっていてCDでとりあげている一曲、一曲についてクレーメルの曲に託す思いが綴られています。
このCDには、やはり映画に対する深い愛情を持ってたくさんの映画音楽も手がけた武満徹が―アンドレイ・タルコフスキーの追悼に―と副タイトルをつけて作曲した「ノスタルジア」も収録されています。


ここで言及しているアンドレイ・タルコフスキーの映画「ノスタルジア」は、1983年の作品。

舞台はイタリア中部トスカーナ地方。モスクワから来た詩人アンドレイ・ゴルチャコフと通訳のエウジェニアのふたりは、ロシアの音楽家パヴェル・サスノフスキーの足跡を辿る旅を続けてきました。18世紀、イタリア放浪の末、故国ロシアで自殺した音楽家であるサスノフスキーと、ゴルチャコフ、そしてタルコフスキーの三者の像が重なります。

マドンナ・デル・パルトの聖母画、イタリア語訳のロシアの詩集、異国にあることの消しがたい違和感を
象徴的に示すエピソードを連ねながら、ゴルチャロフの夢にあらわれる故郷ロシアの映像の懐かしく美しいこと!


ta-1.jpeg


保養地ともなっている温泉で噂のドメニコは世界の終末を迎えるため、まさしくタルコフスキー、という感じの水がしたたる廃墟にとじこもっています。そしてドメニコはゴルチャロフにある願いを託すのです。

T-2.jpeg



1986年、最後の作品「サクリファイス」をスウェーデンで撮影。完成後、54歳という若さで亡くなったタルコフスキー。死後、サクリファイスの制作過程のドキュメンタリー「inサクリファイス」、「サクリファイス」「ノスタルジア」が追悼上映された時にはじめて映画館で観ることがかないました。その圧倒的な映像美と救済への希求に心打たれました。旧ソビエト、社会主義体制下での芸術家として生きることのむずかしさを経験。あえて「亡命」の道を選ぶものの、タルコフスキー自身の言うところの「(ロシア人の)同化できないという悲劇的無能力」による逃げ場のなさ、閉塞感にとらわれていたであろう最晩年と、詩的で深い思索へと人をいざなう映像とが重なりあいます。

「ノスタルジア?アンドレイ・タルコフスキーの追憶に」は、タルコフスキーの死の翌年、1987年に作曲されました。タルコフスキーより2年早く生まれた武満は、映画をこよなく愛し、数多くの映画音楽を手がけたことでも知られています。そんな武満のタルコフスキーに寄せる思いが結晶した曲を、同様に映画に思い入れのあるギドン・クレーメルが演奏しているのです。最後尾に連なり、聴ける幸せを感じます。
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